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1回目の選挙で「1位」→再選挙でまさかの「最下位」! 過去5例しかない「再選挙」が面白い!

2017/12/12

選挙ドットコム編集部

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先の千葉県市川市長選挙では、史上6例目となる再選挙がおこなわれました。

「再選挙」とは、市町村長選挙において候補者の1人が得票数の25%以上を獲得できなかった場合、選挙がなかったとみなすものです。「再選挙」という話題性から投票率が上がるのか? それとも、2度もの投票が有権者にとって面倒なので投票率は下がるのか? 立候補者は再選挙を辞退するのか? それとも、初回は立候補していなかった候補者が出ることもあるのか?

市川市長選挙が再選挙となったことで注目を集める「再選挙」について、調べてみました。首長を決める選挙では過去、再選挙となったのは5回のみです。5回の再選挙を「1回目の選挙と2回目の選挙」の2つを同時に見てみましょう。

西之表市長選(鹿児島県)2017年1月・3月実施

2017年1月・3月実施となった西之表市長選(鹿児島県)を見てみましょう。
1回目は、投票率77.26%で、各候補の獲得票数は

八板俊輔氏 2,428票
小倉伸一氏 2,333票
浜上幸十氏 2,236票
榎元一已氏 1,940票
瀬下満義氏 675票
丸田健次氏 560票

となりました。

続く2回目の選挙では、投票率72.15%と、5%程度も下がっています。
候補者は1回目には6人でしたが、2回目となる再選挙は上位4人のみが立候補。
開票の結果、

八板俊輔氏 2,951票(+523票
浜上幸十氏 2,684票(+448票
小倉伸一氏 1,924票(-409票
榎元一已氏 1,899票(-41票

となり、八板氏が当選となりました。
興味深いのは、2回目の選挙では候補者数が減ったにもかかわらず、得票数が減った候補者がいることです。立候補を取りやめた候補に投票していた人の票の動きなども気になるところです。

加美町長選挙(宮城県)2007年4月・6月実施

2007年4月・6月実施となった加美町長選挙(宮城県)を見てみましょう。
1回目は、投票率75.88%で、各候補の獲得票数は

佐藤澄男氏 4,127票
猪股洋文氏 3,842票
高橋浩一氏 3,662票
伊藤 淳氏 3,403票
今野耕治氏 1,687票

となりました。

続く2回目の選挙では、投票率75.79%と、投票率はさほど変わりませんでした。
候補者は1回目には5人でしたが、2回目となる再選挙は上位4人のみが立候補。
開票の結果、

佐藤澄男氏 5,066票(+939票
猪股洋文氏 5,060票(+1,218票
高橋浩一氏 3,711票(+49票
伊藤 淳氏 2,898票(-505票

となり、佐藤氏が当選となりました。
こちらの選挙でも、立候補者数は減り、さらに1回目よりも得票数が減った候補者がいました。

札幌市長選(北海道)2003年4月・6月実施

2003年4月・6月実施となった札幌市長選(北海道)を見てみましょう。
1回目は、投票率57.32%で、各候補の獲得票数は

上田文雄氏 172,512票
中尾則幸氏 168,474票
道見重信氏 159,787票
秋山孝二氏 97,327票
坪井善明氏 76,405票
山口たか氏 67,785票
佐藤宏和氏 54,126票

となりました。

続く2回目の選挙では、投票率46.38%と、投票率は10%以上も下がりました。
候補者は1回目には7人でしたが、2回目となる再選挙は4人が立候補し、そのうち2人は初回の立候補者ではありませんでした
開票の結果、

上田文雄氏 282,170票(+109,658票
石崎 岳氏 256,173票
中尾則幸氏 126,488票(-41,986票
青山慶二氏 12,315票

となり、上田氏が当選となりました。
1回目の選挙には立候補せず、2回目の選挙で立候補した石崎岳氏と青山慶二氏は、1回目の選挙結果を見て、「この候補者・選挙情勢なら勝てる!」と考え、立候補したのでしょうか。石崎岳氏は2位となる得票を集めていることにも注目です。

広陵町長選(奈良県)1992年2月・1993年8月実施

1992年2月・1993年8月実施となった広陵町長選(奈良県)を見てみましょう。
1回目は、投票率76.48%で、各候補の獲得票数は

林田孝一氏 3,452票
岡本義一氏 3,335票
堀川義幸氏 2,932票
土井重雄氏 2,060票
吉田信弘氏 1,188票
八尾春雄氏 1,003票
辻山信子氏 52票

となりました。

続く2回目の選挙では、投票率72.90%と、3.58%も下がっています。
候補者は1回目には7人でしたが、2回目となる再選挙は3人のみが立候補し、そのうち2人は初回の立候補者ではありませんでした。
開票の結果、

林田孝一氏 7,522票(+4,070票
田村としひろ氏 6,760票
辻山清氏 186票

となり、林田氏が当選となりました。

1回目の選挙と2回目の選挙の両方に立候補したのは、1回目の選挙で1位だった林田氏のみ。他の候補者は、1回目の投票結果を見て「勝てない」と考えたのでしょうか。さらに2人の候補者が新たに名乗りを上げたことにも注目です。

富津市長選(千葉県)1979年4月・6月実施

1979年4月・6月実施となった富津市長選(千葉県)を見てみましょう。
1回目は、投票率89.32%で、各候補の獲得票数は

渡辺 清氏 8,274票
石和田四兵衛氏 7,861票
白井長治氏 7,109票
石井 隆氏 7,096票
岩崎一男氏 5,053票

となりました。

続く2回目の選挙では、投票率85.98%と、3.%以上も下がっています。
候補者は1回目には5人でしたが、2回目となる再選挙は3人のみが立候補。
開票の結果、

白井長治氏 12,248票(+5,139票
石井 隆氏 10,965票(+3,869票
渡辺 清氏 10,737票(+2,463票

となり、白井氏が当選となりました。
驚くべきことに、1回目の選挙で1位だった渡辺清氏は、2回目の選挙ではなんと最下位に。辞退した候補者の票の流れによって、大きく選挙結果が異なったのでしょう。

投票率は必ず下がる。他にも特徴が!

市川市長選挙の再選挙が話題になりましたが、過去『再選挙』となった5例を調べてみると、ある傾向が明らかになりました。

投票率は1回目に比べ、2回目は下がっていること。
立候補者は1回目より2回目の方が減っており、辞退者が出ていること。
初回に立候補していなかった候補者が出るケースがあること。
1回目より2回目の選挙の方が、当選者の得票数が上昇していること。

ただ例外として、富津市長選(千葉県)では、初回に1位であった候補者が2回目には最下位となっていました。とても珍しい「再選挙」ですが、今後の選挙でも注目したいものです。

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選挙をもっとオモシロク” 選挙・政治分野における情報公開やITの活用を促進し、国民の関心を高めることで戦後最高の投票率を更新することを目指しています。

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