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【衆院 解散】大安!友引!縁起担ぎってホント?~衆議院の解散日・投開票日の検証~【第48回衆議院総選挙】



平木 雅己
平木 雅己

政界は一寸先は闇」 自民党副総裁等を長く務めた故・川島正次郎氏の名言です。

9月17日午前2時33分、NHKが「臨時国会の冒頭 衆議院解散の見通し」と一報し、18日朝ニュースで「衆議院解散 来月10日公示 22日投票で最終調整」の続報を伝えました。

18日朝刊各紙の見出しは、
朝日新聞と読売新聞が「衆院選、10月22日が有力 臨時国会冒頭解散が軸
東京新聞「衆院選、10月22日軸 首相、国会冒頭解散へ
日経新聞「衆院選10月下旬投開票 首相、早期解散の意向

などと、各紙が一斉に来月中に衆議院選挙が行われることを報じました。

安倍首相は、18日午後、国連総会に出発する際、「衆議院の解散については、いちいち答えることは差し控えさせていただきたいと思うが、帰国後に判断したいと考えている」と記者団の質問に答え、訪問先のニューヨークから帰国する22日以降に、具体的な解散時期を判断する考えを示しています。



前回14年12月14日の衆議院選挙から2年9か月、衆議院議員の任期も1年3か月となり、いつ「解散・総選挙」が実施されてもおかしくはない状況です。安倍首相の大叔父・佐藤栄作元首相は「内閣総理大臣は、解散・総選挙をすればするほど強くなる」と言ったと伝わっています。





任期満了は一度のみ。他は全て「解散」による選挙



日本国憲法が施行されてから、これまでに25回衆議院選挙は行われています。過去の解散・総選挙は以下の通りです。

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このうち、76年12月選挙(三木内閣)が任期満了によって行われた以外は、「衆議院の解散」によって選挙が実施されています。

また、憲法69条「内閣不信任案の可決もしくは信任案の否決」によって、衆議院が解散、選挙になった事例は4回(48年第2次吉田内閣、53年第4次吉田内閣、80年大平内閣、93年宮沢内閣)あります。内閣不信任による解散・総選挙が、吉田茂元首相及びその系譜を受け継ぐ、宏池会の大平正芳、宮沢喜一の両元首相であることが興味深いです。





「仏滅」解散、「大安」または「赤口」で投開票か



各報道機関は、既に「9月28日(金)の臨時国会召集日の冒頭解散」そして
A案「10月10日(火)公示・22日(日)投開票」

もしくは
B案「17日(火)公示・29日(日)投開票」

で選挙日程を調整中と報じています。

仮に、この通りの日程で進みますと、9月28日(金)「仏滅」解散
A案 10月10日(火)「仏滅」公示、22日(日)「大安」投開票
B案 10月17日(火)「大安」公示、29日(日)「赤口」投開票

のどちらかになります。

過去、「仏滅」解散は、05年8月8日の郵政解散(第2次小泉内閣)、96年9月27日の小選挙区解散(第1次橋本内閣)、86年6月2日の死んだふり解散(第2次中曽根内閣)、79年9月7日の一般消費税解散(第1次大平内閣)、47年3月31日の新憲法解散(第1次吉田内閣)と5回あります。

05年郵政選挙、そして86年衆参同日選挙で自民党は圧勝しています。また、小選挙区比例代表並立制の現在の選挙制度が導入され、初めての選挙となった96年選挙は、「橋本龍太郎 自民党」対「小沢一郎 新進党」の対決となりましたが、橋本自民党が小沢新進党を振り切っています。

一方、79年選挙では、自民党は前回の獲得議席を下回って、いわゆる「40日抗争」(大平首相の責任を問い、党内の各派閥が主流派・反主流派に分かれ争った)を招きました。

「仏滅」公示は、2000年6月13日の森内閣での事例があり、過去に遡っても52年9月5日の抜き打ち解散(第3次吉田内閣)、47年3月31日の新憲法解散(第1次吉田内閣)と合わせて3回しかありません。

「大安」公示も、86年6月2日(第2次中曽根内閣)、63年10月31日(第2次池田内閣)、53年3月24日(第4次吉田内閣)と3回です。

「大安」投開票日は、直近では、09年8月30日の追い込まれ解散・政権交代選挙(麻生内閣)がある他、96年10月20日橋本内閣、90年2月18日海部内閣、76年12月5日三木内閣等がありますが、90年選挙は社会党の躍進、76年選挙は自民党結党以来初めての過半数割れで三木内閣は退陣しています。自民党にとっては意外と良くない選挙結果となっています。

「赤口」投開票日は、直近では、79年10月7日の大平内閣があります。この日は、首都圏を中心に台風が襲来し、投票率が上がらず、自民党は前回の獲得議席を下回りました。

現在の選挙制度が導入された96年選挙以降の「解散から公示日・投開票日」までの日数を見てみますと、
▼96年、00年、14年が「解散から11日後に公示、23日後に投開票
▼03年、12年が「解散から18日後に公示、30日後に投開票
急な「解散・総選挙」と指摘された05年郵政選挙は「解散から22日後に公示、34日後に投開票
▼09年は「解散から28日後に公示、40日後に投開票」

です。

今回、急に「解散・総選挙」というイメージが出来つつありますが、仮に9月28日に解散し、10月10日公示・22日投開票の場合は、「解散から12日後の公示、24日後の投開票」となり、前回14年選挙とほぼ同じ間隔です。
安倍首相は、帰国後、解散・総選挙について、どのような発言をするのか注目されます。

古き昭和の政治家と記者の間には、こんな言い伝えもあります。
内閣総理大臣は、公定歩合と解散・総選挙の日程についてウソをついても責任は問われない」と。政治家の説明責任が問われる今日のご時勢に通用するとは思えませんが。
平木 雅己

平木 雅己

ライター、選挙アナリスト。 NHK社会部記者として、選挙報道事務局を長く勤め、「票読み」はじめ情勢分析や出口調査導入に尽力。小選挙区制度が導入され初めての衆議院議員選挙報道ではNHK会長賞を受賞。ゼネコン汚職、政治資金の不正など政治家が関わる多くの事件・疑惑も取材。 その後、連合事務局にスカウトされ、会長秘書(笹森清氏)を勤め選挙戦略の企画立案・候補者指導を担当、多くの議員の当選に尽力した。 政策担当秘書資格取得後、外務大臣政務官及び衆参国会議員秘書として、外交・安全保障、都市計画、防災、治安、雇用・消費者、地方自治、憲法などの委員会や本会議質問を作成、政策立案に携わる。

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