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都議選投票率1位の選挙区はまさかの場所!?都民旋風も通用しない、最もハードな選挙区のウラ側とは!?投票率まとめ



呉本 謙勝
呉本 謙勝

7月2日に実施された東京都議会議員選挙は、小池百合子都知事の率いた「都民ファーストの会」の圧勝に終わりました。しかも公認の候補者50人のうち49人が当選するという歴史的大勝。現有6議席という数字からは想像もつかない、東京都の議会でもっともパワフルな政党になりました。
【関連】都議選の結果をグラフで可視化してみました  >>

そんな大波乱の都議選でしたが、今回の記事は「投票率」に注目してみたいと思います!





まずまずの結果だった投票率



今回の都議選の投票率は51.28%。過去2番目に低かった前回(2013年)の43.40%から7.78ポイント上昇しました。民主党(現・民進党)が政権交代前に都議会第1党に躍進した前々回(09年)の54.49%には及びませんでしたが、有権者の関心の高まりを反映した結果になったといえるでしょう。

都議選得票率 7月11日

また、選挙管理委員会によると、期日前投票者数も135万5,163人と前回(89万7,410人)の約1.5倍になりました。これは、期日前投票に手ぶらでも行けるようになったり、人が集まる商業施設などに期日前投票所を置いたりといった選挙管理委員会の努力の賜物かもしれませんね。

それでは、過去の都議選と比べて今回の数字はどうなのでしょうか。以下が1980年からの都議選の投票率の推移です。

低い投票率が問題視される中、投票率が50%を超えたことは「健闘」と言えるかもしれません。ただ、約半分の有権者が「意思表示をしていない」ということは念頭に入れておく必要がありそうです。





投票率1位は、意外なあの場所!?



それでは、42もあった都議選の選挙区の中で、どこが一番投票率が高かったのでしょうか。
気になるベスト3は以下の通りです。

都議選投票率ランキング7月12日1

1位は島しょ部で66.08%! 2位とは約10ポイント差をつける圧倒的な投票率でした。

「島しょ部」と聞いてもいまいちピンとこない方もいるかもしれません。島しょ部とは伊豆諸島および小笠原諸島からなるエリアのことです。はるか遠くの南の島のようなイメージですが、れっきとした東京都の一部なんです。

島しょ部の9つの自治体の投票率は以下の通り。すべての自治体が東京都平均を上回ってる上、利島村と御蔵島村(いずれも伊豆諸島)は驚異の8割超えでした!

島嶼部の投票率





島しょ部の広さは東京―鹿児島がすっぽり入る!?



この「島しょ部」というエリア。実はめちゃくちゃ面白い選挙区なんです。

都議選島嶼部情報7月12日2

先ほど「都民ファーストの会公認の候補者50人のうち49人が当選」と書きましたが、あれ?と思った方も多いと思います。そのかわいそうな1人は誰なんだろう、と。

そうです。都議選で最も投票率の高かったこの「島しょ部」が、都民ファーストの会が議席を落とした唯一の選挙区なんです。

実は島しょ部において、これまでも当選者のほとんどが自民党所属でした。1955年の結党以来14年間議席を自民党が守り続けて、一度だけ連勝記録は一旦ストップしたものの、1989年からは再び自民党が8連勝しています。まさに自民党の王国の中の王国、といったところでしょうか。

その牙城を都民ファーストが崩せなかった要因のひとつは、「広すぎる選挙区」があると考えられます。

島しょ部は南北1,200kmにわたっており、なんと東京からソウルまでとほぼ同じ遠さ! 人が住んでいる島の中でも、最北端の大島と最南端の小笠原諸島母島との距離は約950キロで、これでも東京―鹿児島間ほどです。ゆえに移動には飛行機や船が不可欠。天候によっては移動が困難な場合もあり、選挙区を遊説して回るのが極めて大変なエリアです。

このような地理的状況ですので、新参者の都民ファーストの会の候補者が苦戦を強いられてしまうのも分かる気がします。

ちなみに島しょ部のナンバープレートは「品川」です。





投票率ワーストは?



投票率ワースト3は以下の通りです。

都議選投票率ワースト7月12日3

不名誉な第1位となったのは港区の44.35%。しかし前回の投票率の32.52%よりは10ポイント以上も上昇しており、最低率でも45%近くを維持で来たことは悪くなかったという捉え方ができそうです。





前回と比較してどう?



先ほどは港区投票率の前回との差を考えてみましたが、他の選挙区はどうだったのでしょうか。トップ3は以下の通りです。

都議選投票率上昇ランキング7月12日4

1位は青梅市で13.4ポイント増!前回の37.42%から過半数超えの50.82%まで投票率を伸ばしました。

2位は調布市と狛江市からなる北多摩第三選挙区で、13.22ポイント増です。しかし自治体別にみると調布市が39.38%→53%の13.62ポイント増、狛江市が12.09%増で、調布市単体では1位の青梅市を抑えています

投票率ワーストの港区は上昇率で見れば3位であり、決して悪い数字とは言えなさそうです。

いかがでしたでしょうか。東京都の抱えている問題を解決するにはまだまだ時間がかかりそうですが、今回選ばれた都議会議員127名には、ぜひ頑張ってもらいたいですね。
呉本 謙勝

呉本 謙勝

選挙ドットコム インターン。1994年大阪市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科在学中。専攻は国際関係論、安全保障。ワシントンDC留学中に目撃した米大統領選に影響を受け、現在は現代アメリカ情勢や世界の選挙に多大な興味を持つ。ジョンズホプキンス大学高等国際関係大学院学生研究員、民放キー局ワシントン支局インターンを経て、選挙ドットコムへ。

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