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【都議選】やはり国政直結型。短期的には各党の人事、中長期的には政界再々編の芽



伴 拓哉
伴 拓哉

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東京都議選は、常に「国政直結型」と解説されてきました。

例えば、2009年の都議選では民主党が大勝利を収め、その後国政での政権交代の流れが決定的となりました。2001年は就任したばかりの小泉純一郎首相の絶大な人気が都議選でも証明され、その後の「小泉旋風」の前触れとなりました。さらにさかのぼると、1993年の都議選は日本新党が躍進し、その後の国政での細川連立政権樹立の始まりの第一歩となりました。

今回の都議選はどうでしょうか。今挙げた3例のように、直後に国政選挙が控えているという意味では、「国政直結型」には該当しません。

しかしながら、国政選挙が直後に予定されていなくても、やはり、国政直結型であることに変わりありません。
短期的には8月下旬といわれている内閣改造・自民党役員人事をはじめ、各党の人事に影響を与えますし、中長期的には政界再々編の「芽」が出る可能性もあるからです。都議選は都政を問うものですが、国政を動かす一大イベントとしてとらえることができます。





政権中枢を直撃か



まず、自民党では安倍首相の側近である下村博文幹事長代行の「責任」が焦点となるでしょう。下村氏は党幹部であると同時に自民党東京都連会長であり、都議選の総責任者でもあります。結果次第では引責辞任も想定され、党役員人事に影響するかもしれません。

加計学園問題で矢面に立っている萩生田光一官房副長官も、結果次第ではさらなるダメージを受けます。下村氏と同様、萩生田氏も安倍首相の側近であり、同じく東京都選出議員です。

萩生田氏の場合、「加計学園問題の余波で都議選で負けてしまった」という総括となれば、厳しい立場に追い込まれます。萩生田氏が8月下旬予定の内閣改造で、官房副長官から外れるようなことがあれば、原因はどうであれ、都議選の結果が政権中枢を直撃したとみられることになります。





民進と維新は党内政局にすぐさま発展か



民進党が都議選で大惨敗すれば、党内で蓮舫代表の責任を問う声が高まり、「党内抗争」に発展します。そもそも、公認候補者が次々と離党し、小池百合子都知事の都民ファーストの会に駆け込んでいる時点で、蓮舫氏の求心力は低下していると言えます。党内抗争に備えた予備的な動きがすでに出ているとの情報もありますので、7月2日夜以降の動きに注目です。

都議会で1議席しか持っていない日本維新の会も正念場です。維新は国政で「小池批判」を繰り返し、存在感のアピールに躍起となっていましたが、0議席に終われば「結局、相手にされていなかった」となり、深刻な事態に陥ります。こちらも民進党と同様、7月2日夜以降の動きが注視されます。





組織政党も厳しい戦い



「候補者全員当選」という高い目標を掲げる公明党は今回、小池氏を連携のパートナーに選び、都議会自民党と決別しました。ただ、自民党が巻き返しているとの情報もあり、全員当選はやはり容易ではありません。1議席も取りこぼせないという意味では、非常に厳しい戦いをしていると言っていいでしょう。

国政で影響力を増している共産党も、都議選には並々ならぬ覚悟で臨んでいます。組織票に支えられている党ですが、都民ファーストの登場により、組織票だけでは勝てなくなっている選挙区もあります。3人区で、公明党と三番目を争っているところもあり、共産党も崖っぷちといえます。

長年都議会で議席を守ってきた東京・生活者ネットワークも、新勢力である都民ファーストの会の「参戦」で正念場を迎えています。特に8人区の世田谷、6人区の杉並の選挙戦は毎回、熾烈な選挙戦となります。都議会では「老舗」である生活者ネットの底力が試されていると言えます。





中長期的には政界再々編の芽が出るかどうか



民進党が長期にわたって低迷し、日本維新の会が与党化する中、自民党に対峙できる本当の野党第一党が求められていると言われています
今回の都議選は、その後の政界地図を塗り変えるきっかけとなるかもしれません。
伴 拓哉

伴 拓哉

東京在住の選挙マニア。 選挙や政治に関心があり、選挙情報やニュースを整理している。選挙ボランティア経験あり。

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