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【都議選】たった1人でもインパクト大! 都議会で奮闘するやながせ氏インタビュー



伊藤 文
伊藤 文

注目を集める東京都議会。都議会にはたった1人で孤軍奮闘する「日本維新の会」の議員さんがいることを皆さんご存知でしょうか?
それは、大田区選出のやながせ裕文氏。選挙ドットコムでは、先日「東京都庁の深層」(小学館新書)を上梓したやながせ氏にインタビューを行いました。

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小池都政は改革のビジョンが見えない。維新が牽引役になる



-選挙ドットコム ライター伊藤文(以下:伊藤)
やながせ氏は先日、「東京都庁の深層」と都庁をテーマにした本を出版されましたが、都議会や今年夏の東京都議会選挙は、かつてないほど注目を浴びていますね。

-やながせ裕文 東京都議(以下、やながせ氏)
都議会や都議会選挙が注目を浴びるのは、素晴らしいことだと思っています。
今までは脚光を浴びることがなく、都議選は言わば国政選挙の二番煎じみたいな扱いでした。

-伊藤
投票率も上がりそうですね。

-やながせ氏
投票率は10%ほど上がるのではないかと期待しています。街頭に立っていてまだ「選挙ムード」というのは感じていませんが、都議会への注目、小池知事への注目の高さは感じます。

-伊藤
小池都政についてはどう評価されていますか?

-やながせ氏
小池知事に関して言うと、日本維新の会の私たち… 今の都議会126名の中ででは維新の会は僕1人しかいないから「私たち」ではなく「僕だけ」なんですけど(笑)

日本維新の会は、唯一小池知事に対して是々非々の議論ができる政党だと思っています。何でも都知事に賛成の「親小池」でもなく、何でも反対の「反小池」でもない、第三極的なポジションですね。実際議案によって賛成の時もあれば、反対する時もあります。小池知事は就任から間もなく1年ですが、維新は常に是々非々でやってきました。

小池都政になって良かった部分もたくさんありますが、小池都政は、実は「どこに向かっているのかが見えない」ことが問題だと思っています。
改革をやるとは言っていますが、何をやるのかが見えないと、イエスともノーとも言えない部分はありますね。僕は「小池都知事は改革をしたいと思っている」と思いますが、都民ファーストの会からは都議選に向けたマニュフェストが出て来るのも遅かったですし、本当に改革ができるのか疑問というところはあります。

そこで、「都議会の改革のけん引役」になるのが、僕たち維新の会の役割だと思っています。維新は改革するために存在する政党ですから。改革しなきゃ、政党から出てけって言われますからね(笑)





たった1人のチェック機能。それでもインパクト大



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-伊藤
やながせ都議の、都議会での実績を教えてください。

-やながせ氏
色々なことをやってきましたが、僕は「徹底してムダを削るための追求」をしてきました。例えば議員報酬の削減、これは僕がなければ実現しなかったと思います。大きなもので言えば、天下りの問題、特命随意契約。これを僕がずっと言い続けている抑止力というのは確実に働いていると思います。不合理な特命随意契約というのは減っていますよ。
編集部注:特命随意契約とは、国や自治体が公共工事を発注する際、競争入札を行わず業者を指定して契約を結ぶことを言う。

-やながせ氏
今それこそ話題になっている豊洲市場への移転についても、2月に日本維新の会で僕を事務局長とする調査チームを発足させ、3月に豊洲への早期移転を求める提言書を提出したことには大きな意義があり、議論が加速したターニングポイントになりました。私たち調査団は、調査を通じて老朽化した築地市場の豊洲移転こそが「都民のためになる」、つまり「真の都民ファースト」であると確信しました。

こうした追求ができるのは、維新には「しがらみ」がなく、利権に縛られることがないからです。他の政党の歯切れが悪くなっても、僕だけはずっと徹底して追求し続けてきています。日本維新の会は、僕1人しか都議会議員がいませんが、それでもチェック機能として口うるさく言い続けることは、とても意義が大きいです。

しがらみや組織、利権がないという話をしましたが、その分バックになるような組織もないので、資金も人員もなく、選挙が大変なんですけどね(笑)

-伊藤
組織がないとのことですが、毎回の選挙では苦労されているのですか?

-やながせ氏
そうですね、特定の組織から支援を受けていないことは選挙の際は苦労があるかもしれません。ですが、生まれ育った地元の大田区で、区議・都議を10年やってきていますので、支援者の方との信頼関係ができていると思っています。ずっとこの街で生まれ育っていますし、それは本当にありがたいことです。

すごい温かい街なんですよ、大田区って。僕も商店街で生まれ育って、いじめられて泣いて帰った日なんかには、どうしたの?飴玉あげるからって街の人が声かけてくれたりして、そういう街を僕が残していきたいですね。





資源のない日本では「人」に投資しなければならない



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-伊藤
「温かい街を残していきたい」とは、素敵なエピソードですね! やながせ氏が政治家になろうと思ったきっかけは何があったのですか?

-やながせ氏
僕は大学卒業後、広告代理店で働いてきました。ずっとキャラクタービジネスをやってきて、バンバン売上をあげて、大手企業にコンペなどで勝つことも、とてもやりがいがありました。

仕事はすごく楽しくて順調だったんですけど、27歳の時子どもが生まれて、すごく価値観が変わったんですよ。「この子がこれから生きていく社会のことを考えなきゃいけない」、「この世の中を何とかしなきゃいけない」と思うようになりました。

当時は「どうすれば政治家になれるのか」分からなかったので、まず国会議員の秘書になりました。最初はボランティアスタッフから入って、その方が当選されたので第一秘書になって、事務所長になりました。
僕自身が政治家になろうと思ったきっかけも子どもの存在でしたが、秘書を務めた議員さんも子どもの福祉政策をメインに取り組んでいたので、児童擁護施設の視察など本当に色々なことを勉強させてもらいましたね。

資源もない、農産物がすごくたくさん取れるわけでもない小さな島国の未来を背負っていくのはやっぱり「人」で、僕はこの国はとにかく「人」に投資していかなきゃダメだって思っています。そして人を育てるということは、国政もそうなんですけれど、教育も福祉も地方議会でやる部分が大きいと思って、区議を経て、東京都議会議員になって、いま2期目を務めています。





維新が議席を失えば、都議会は改革のチャンスを失う



-伊藤
最後に、読者に向けてメッセージがあればお願いします。

-やながせ氏
東京都はこれから高齢化を迎える自治体です。高齢化を迎えると莫大な費用がかかってきます。このことは僕が最近出した本にも書きましたけど、その費用を捻出しなきゃいけない。財源が足りなくなります。そこに対して僕は大きなことでは統治機構改革を、小さいことではムダを削る改革を徹底して推し進めていきたいと考えています。

日本維新の会では、こうした改革を「都議会をリセットする。」というキャッチフレーズで掲げています。しがらみなく改革を進めていける維新の議席がなくなったら、東京は改革のチャンスを失います。それこそ暗黒の都政になると思っていますし、それは東京都の問題だけでなく、地方にも波及していくと僕は考えていますよ。やはり第三極というのは必要です。


編集部注:文中の「統治機構改革」が「投資機構改革」となっていたため、修正いたしました(6月7日12時変更)
伊藤 文

伊藤 文

選挙ウォッチャー人妻。1987年生まれ、愛知県名古屋市出身。東京都在住。慶應義塾大学経済学部卒。「選挙は箱推しよりも単推し」をモットーに、候補者の人物本位な選挙ウォッチ活動を続けています。

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