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日本最年少市長も県知事も輩出!全国で200名もの若手政治家たちが所属する「龍馬プロジェクト」会長の神谷宗幣氏インタビュー

2017/4/28

由利 維平(ペンネーム)

由利 維平(ペンネーム)

全国の地方議員や県知事、市長など約200人が党や会派を越えて集まるグループ。その名は「龍馬プロジェクト」。政治や選挙に関心のある人なら、一度はその名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?

北は北海道・南は沖縄まで、幅広いメンバーが所属しています。現在日本で最も若い大阪府四條畷市の東修平市長、日本で2番目に若い岐阜県美濃市の藤井浩人市長、さらには県知事として最も若い三重県の鈴木英敬知事も所属しています。YouTubeでの動画やクラウドファンディングを使い、別府市の温泉をPRした「湯〜園地」で話題の長野恭紘市長も所属するなど、全国から期待を集めている政治家たちが集まっていることからも注目されています。

龍馬プロジェクトホームページより

龍馬プロジェクトホームページより

龍馬プロジェクトは、「既存の政党の枠の中では日本の政治は変わらない。現状の政治を続けるなら地方議会は不要になる。国政が変わらなければ、それぞれの地域の住民の期待に答えられない」との思いで作られた団体です。
同じ志をもった政治家たちが一堂に会して勉強会を行なったり、外部講師を招いて講演会を行なったり、海外に視察に行ったり、などその活動は幅広いものがあります。

一方で、名前は有名なものの、詳細までは知らない方も多いかもしれません。そこで、選挙ドットコムでは「龍馬プロジェクト」全国会 会長の神谷宗幣氏にインタビューし、「龍馬プロジェクト設立の経緯」や神谷氏のプロフィールなどをお伺いしました。

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神谷宗幣(かみやそうへい)
関西大学卒業後に、高校教師、実家食品スーパー経営、倒産の経験後に吹田市議会議員を2期6年務める一方、超党派の政治団体「龍馬プロジェクト」を設立。その後、衆議院選挙等の落選を経て、自身が代表を務める株式会社グランドストラテジーを設立。インターネットチャンネル「CGS」を開設し、政治や歴史、経済をテーマとする番組の配信や、海外研修やセミナーを通して若者の意識改革に努める。また、執筆活動も行い主な著書はとして「大和魂に火をつけよう」「坂本龍馬に学ぶ仲間をつくる力」など。

政治の世界を志した理由は「大失恋」!?

-選挙ドットコム ライター 由利維平(以下、由利)
神谷さんは「龍馬プロジェクト」の全国会 会長をされていますが、過去にはご自身も大阪府吹田市議会議員を2期6年務められていました。そもそもなぜ、政治の世界を志すようになったのですか?

-「龍馬プロジェクト」全国会会長 神谷宗幣氏(以下、神谷氏)
大学在学中の21才の時に、1年間海外で生活し、外国の若者と交流した経験がきっかけです。

海外の若者と交流する中で、大きく気付かされることがあったんです。1つは海外の若者は自分の人生と国の将来を紐付けて考えていること。例えば外国の若者に「何の為に勉強しているの?」と聞くと、「国のため」と答える人がいる。かたや当時の自分は「国のためなんて考えたことがない、自分のことしか考えていない…」。この考え方の差は非常に大きいと感じましたね。

もう1つは、日本と世界の現実は乖離していることです。バックパッカーとして世界を回ってきたのですが、その中で戦争、貧困、差別などを目の当たりにすることも何度もありました。日本は非常に恵まれている環境ということが分かったと同時に、「気を抜いたら落ちるとこまで落ちる」のではないかと、ふと不安になったんです

この2つのことから「僕ら若者の意識改革をしなければ」「そのためにも日本の教育を変えなければ!教育を変えていくためには政治家になるんだ」と思ったのがきっかけです。

-由利
海外を回って世の中を見ようと思ったのはどういった理由からだったのでしょうか?

-神谷氏
これはあまり話したことがないのですが、実は失恋がきっかけなんです(笑)
高校生の時に大失恋をしました。いわゆる進学校にいて、勉強もできて、スポーツもできるタイプだったんです。「この2つができるのだから、女性にもてるだろう」と思っていたのですが、そうでもなかったんです。当時、2つ上の先輩のことが好きだったのですが、まったく相手にされませんでした。

その時に、「勉強・スポーツできるだけではダメ」ということと、「人間としての魅力とは何だろう?」と、少し哲学的なことを考えるようになったんです。そこから、自分自身にも少なからずコンプレックスを感じるようになり、「海外で視野を広げれば、コンプレックスを克服できるのではないか?」と、海外に行こうと思ったんです。自分を振ってくれた女性に感謝ですね(笑)。

「橋下さんは大阪から教育を変えてください、自分たちは全国で仲間を集めます」

-由利
海外から帰国後、大学を卒業し高校教師や実家の食品スーパーの経営を経て、大阪府吹田市議選に29歳の若さで当選。龍馬プロジェクトを設立されたのは1期目の32歳の時ですね。

-神谷氏
龍馬プロジェクト設立のきっかけは、吹田市議の経験と、当時の府知事だった橋下氏と連携したことも影響しています。

ご存知の方もいるかもしれませんが、議会というのは議論をほとんどしていない儀式のような場所でして、実際には事前の会議で議論し決めています。

事前の議論に参加するためには、議員2人以上の会派でないと参加できません。当時、私は無所属の1人会派でしたので議論に参加すらできないという状況で、市職員も説明にすら来てくれませんでした。理想と現実がわかり、議論するためには「数が必要」という政治の仕組みを理解して、仲間が必要と痛感しました

そんな時に石川勝吹田市議会議員(現龍馬プロジェクト全国会 幹事長)から声をかけてもらう機会があったんです。石川さんに「自分は吹田市だけではなく、日本全体の教育を変えたい」と話したら、「凄い面白いなぁ、では一緒にやってみないか」と言ってもらったんです。おかげで1人会派ではなくなり、市職員の対応も変わったんです。ですが、同時に「吹田市議会の中で仲間を増やすだけでは、全国の教育を変えるためには時間がかかり過ぎる」とも感じました。

そしてもう1つは、橋下徹大阪府知事(当時)がきっかけです。知人を通して、手紙を渡し橋下さんと会う機会をもらいました。そこで「我々若い世代でチームをつくって大阪の教育を変えていきましょう」と話したら、賛同いただき「大阪教育維新の会(略称)」という会を作り、橋下氏が代表で私が事務局長を務め、大阪府の教育改革に取り組みました。

しかし、大阪の様々な問題で府議会の賛同を得られなかった橋下知事が、数を集めるために「大阪維新の会」を立ち上げるということになり、その趣旨やメンバー集めの方法などを見て「これは単なる選挙互助会になるのでは?」と危惧した私や他のメンバーが、その会には入らなかった。そのことで教育維新の会の活動も、停止してしまいました。

ここから、自力で仲間を集めていくことを決意し、全国をフィールドに動き出し始めました。

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はじめてのイベントには主婦や中学生、政治家はゼロ名

-由利
龍馬プロジェクトの立ち上げは順調だったのでしょうか?

-神谷氏
はじめは大変でしたよ。龍馬プロジェクトの名前にちなんで、スタートは四国、四国の中心といったら、四国中央市でやろうとイベントを開いたところ、会場に集まったのは、中学生や主婦たちで政治家は一人もいない、という状況でした。
びっくりしましたが、どうやら龍馬に関する歴史勉強会だと勘違いして来られていたようでした(笑)

ただ、活動の趣旨を話したところ、「いい話が聞けた。議員を知っているから紹介するよ」と、議員を紹介してもらえるようになっていきました。そうしたことを繰り返して、「次は九州で開催、その次はどこどこで開催、その次は…」といった感じで少しずつ議員が集まるようになっていきました。

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-由利
どのようにして現在の200名ほどの仲間を集められたのですか?

-神谷氏
人を紹介してもらって、議員たちと会うことはできましたが、そこで話しているとだいたい「自分たちにどんなメリットがあるのか?」という質問が来ます。私は「正直、メリットはありません!」と話します

その後、「皆さんは、選挙の際に掲げた公約を実現できているのですか?」「ほとんど壁にぶつかって実現できてないのではないでしょう。それなら嘘つきと一緒じゃないか!」「政策を実現するためには、全国に仲間が必要だと思いませんか?」などと話します。

ほとんどの人が怒って帰ってしまうのですが、10人に1人位は共感してくれる政治家がいるんです。そんなことを30~40回繰り返して半年で50名ほど集まり、現在では200名のメンバーが集まっています。その同志の仲間から、今、全国で13名の知事や市町村長が続々と誕生して頼もしい限りです。

-由利
今後続編で、龍馬プロジェクトについて深掘していきたいと思います。まずは龍馬プロジェクト設立の裏話や神谷さんの人柄を知ることができました。ありがとうございました。

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由利 維平(ペンネーム)

由利 維平(ペンネーム)

1978年生まれ。学生時代より日本のエネルギー問題に関心を持ち、大学卒業してから今まで一貫して自然エネルギー開発に関る仕事に従事。エネルギー政策変遷の影響を現場の最前線での経験と、採用や社員教育を担当する中、個人主義で自己肯定感の低い新入社員等との関りより教育の重要さを実感したことから政治に関心を持つ。現在は仕事をしつつ不思議なご縁より選挙ドットコムのライターもしながら政治を勉強中です。

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