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【名古屋市長選】意外な争点! 元上司・部下による因縁の対決。河村たかし氏・岩城正光氏・太田敏光氏



山本洋一
山本洋一

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名古屋市長選挙が9日に告示されました。立候補したのは現職の河村たかし氏(68)、新人の岩城正光氏(62)、同じく新人の元会社員太田敏光氏(68)の3名です。河村氏は自身が率いる地域政党「減税日本」が支援、岩城氏は市議会の自民、民進、共産各党が支援しています。

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3名が立候補した名古屋市長選ですが、3期目を目指す河村たかし市長と前副市長で弁護士の岩城正光氏による対決に注目が集まっています。岩城氏は河村市長の下で副市長を務めた経緯があり、「元上司と部下」による因縁の対決となります。





現職市長 VS 議会の激しい戦い



河村たかし氏には自身が率いる地域政党「減税日本」が支援し、岩城正光氏には名古屋市議会の自民、民主、共産各党が支援するという構図となっており、現職市長対議会という様相です。このような構図になったのは、河村氏が2009年の初当選以来、議会と激しく対立してきたからです。河村氏は市民減税や議員報酬の半減、名古屋城の木造再建など奇抜とも思われるアイデアを次々と打ち出し、そのたびに議会の反発を受けてきました。
2011年には河村氏が事態打開に向け、住民投票を使って議会を解散(リコール)を実施しました。その際の名古屋市議選では、自ら作った地域政党から大量の候補者を擁立し、一気に最大会派として政策を前に進めました

しかしその後、所属する新人議員の不祥事が相次ぎ、勢力が半減すると議会での主導権を再び他政党に奪われました。それでも前回4年前の市長選でも自民党の市議を相手に圧勝しました。このようにして、市長と議会による対立は今も続いています。





争点は「役人との関係」?



何とか市長をねじ伏せようと自民党などは立候補に意欲を示していた元副市長の岩城氏を支援することとなり、今回の選挙戦の構図ができあがりました。

地元紙などは「減税や木造再建が争点」と報じていますが、実際には違うように思えます。告示直前の7日に青年会議所主催で討論会が行われましたが、岩城氏は名古屋城の木造再建について反対はせず「拙速だ」と批判するばかり。減税についても議論は深まりませんでした。
また、岩城氏は弁護士として子供の虐待防止などに取り組んできた経験を強調し、子供・子育て政策について熱心に語りましたが、参加した学生が具体的な政策について質問すると市長と岩城氏に大きな違いは見られませんでした。

それよりも岩城氏が批判の的としたのは市長と役人との関係です。市長がこれまで主張してきた「敬老パスをタクシーでも使えるようにする」などのアイデアが実現していないのは「政策を役人任せにしてきたからだ」と指摘。「市長が役人を敵視してきたため、無用な混乱が起きている」とも批判しました。
確かに市役所内で河村市長への批判が強いのは事実です。岩城氏は河村市長の下で2013年から3年間副市長を務めた経験から、そのことを強く感じているのでしょう。

激しさを増す名古屋市長選。元上司と部下の対決に、新人の元会社員 太田敏光氏が割って入ることができるのか。注目投開票は今週末23日です。
山本洋一

山本洋一

元日本経済新聞記者 1978年名古屋市出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、日本経済新聞社に入社。政治部、経済部の記者として首相官邸や自民党、外務省、日銀、金融機関などを取材した。2012年に退職し、衆議院議員公設秘書を経て会社役員。地方議会ニュース解説委員なども務める。

Webサイト : http://ameblo.jp/yzyoichi/

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