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実はコスト削減の意識が高い!トランプ大統領の来年度予算案から見える米国ファーストの中身とは



齋藤 貴
齋藤 貴

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3月16日、アメリカのトランプ大統領は、政権就任後初となる予算案を発表しました。今回発表されたのはあくまで「案」であり、議会の権限が強いアメリカでは今後行われる審議によって予算が具体的なものとして立法されていきます。

しかし、大統領が提出した予算案とはそのまま大統領の各政策分野に対する姿勢を示すものであり、過去の予算案との比較をすることでそのままトランプ政権の特徴を示すものといえます。今回のこの記事では、トランプ政権の予算案とその意図を解説したいと思います。





予算もやっぱり「アメリカ・ファースト」!?


大統領が予算案を提出するときにはその予算案に名前を付けて提出することが習慣となっています。今回トランプ政権は『アメリカ・ファースト アメリカを再び偉大にするための予算案』と名前をつけました。トランプ大統領は選挙期間中から「アメリカ・ファースト」「アメリカを再び偉大にする」ということを言い続けていましたが、この2つのキー・ワードをここでもやっぱり用いました。

予算案の提出にあわせてトランプ大統領は、「今回の予算の目的は、アメリカ国民の安全・治安をより良くすることであり、そのために安全保障と市民の安全を重視した」と説明しています。具体的には、国防費、移民管理費、メキシコとの国境への壁の設置のための費用、凶悪な犯罪や薬物乱用への対策費用、対外援助などではなく自国への支出をとりわけ重要なものとして列挙しています。





オバマ政権との比較 軍事・国境管理優先とその他予算の大幅な減少


それでは予算の中身はどうなっているのでしょうか。昨年オバマ前大統領が提出した予算案と省庁ごとに比較してみましょう。

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まず明らかなのは、トランプ大統領が繰り返し主張してきた通り、防衛費や移民問題、治安を管轄する国防総省や国家安全保障省の予算をそれぞれ増やしているところです。もしこの通り予算が使われれば、イスラム国への軍事作戦や国境管理などへの支出が増やされると思われます。

一方、それ以上に目を引くのはそれ以外の省庁に対する大幅な支出削減です。特に環境保護省、対外援助などを担う国務省がその大きな標的になっています。特に、アメリカは発展途上国への経済支援であるODA(政府開発援助)の最大の拠出国ですが、そうした予算が「アメリカ・ファースト」の名のもとに削減されると思われます。

しかし、それ以外にも、農務省、労働省、保健福祉省、教育省など、生活インフラを供給する省庁の予算も軒並み10%超の予算削減となっています。白人労働者の生活水準の向上もトランプ大統領の選挙キャンペーンで重視されてきましたが、実際には生活水準向上のための支出は大きく減らされることになるでしょう。





今回の予算はアメリカ・ファーストですらない?


以上見てきたように、対外援助などを削減し防衛・国境管理のための支出を増大させるという意味では「アメリカ・ファースト」ですが、トランプ政権支持者が支持していたはずの白人労働者の生活水準の向上のための政策において具体的に何をやるのか、さっぱり分からないものとなっています。それ以上に、共和党保守派が重視する「政府支出削減」が徹底された形となり、トランプ大統領の目論見とは大きく異なったものとなっているのです。

日本でも小池百合子都知事が「メリーちゃん」「ハリーくん」というゆるキャラとあわせて発表していた予算案が話題となっていましたが、その政権の具体的な特徴を理解するためには予算はとても重要なものです。今後、トランプ大統領の予算案が議会の中でどう変化していくか、引き続き注目されます。

さらには、森友学園問題で揺れる国会も3月27日に参議院で来年度予算案の採決が行われ、成立しました来年度の予算案は一般会計総額が過去最大の97兆4,547億円となっています。予算案成立で一息つきたい安倍政権ですが、まだまだ国会の同行も注視されており、解散風も止んでいません。

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齋藤 貴

齋藤 貴

ペンネーム。23歳大学生。大学では政治学を専攻。テレビドラマ『相棒』が大好きです。

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