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血で血を洗う兄弟対決の選挙。信じられないけど、本当にあった珍しすぎる選挙



Actin
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4月2日に投票が予定されている佐賀県のみやき町長選では、驚くべきことに現職の末安伸之町長の兄である末安長夫氏が立候補を表明しており、兄弟対決が予想されています。兄弟が同じ選挙区で立候補するという状況は非常に珍しいですが、実は過去の選挙で全くなかったわけではありません。




兄弟仲良く立候補


現在、衆議院選は各選挙区で定数1となっていますが(小選挙区)、中選挙区と呼ばれる定数が2以上あった時代がありました(参議院選では現在でも定数が2以上の選挙区が複数あります)。このような状況では、2人とも当選できる票が取れ、票をしっかり分けることができる場合、兄弟が仲良く立候補する事例は見られます。

このケースで最も有名なのは、安倍総理の祖父でもある岸信介元内閣総理大臣(第56・57代)と、その実弟の佐藤栄作内閣総理大臣(第61・62・63代)という、唯一の首相経験者兄弟です。岸・佐藤兄弟は1953〜72年に行われた8回の衆議院選全てに山口2区(当時)から兄弟で立候補して、2人とも当選しています。
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また、戦前の例になりますが、1936、37年の衆議院選で長崎1区から西岡竹次郎・倉成庄八郎兄弟が立候補して、こちらも双方当選しています。

さらに義理の兄弟まで関係を拡大すると、河上丈太郎・永江一夫兄弟(河上氏の妹が永江氏の妻)は1936〜42年に行われた3回の衆議院選全てに兵庫1区から立候補して、双方当選しています。1937年の衆議院選の時の報道によると、2人の選挙事務所だけではなく事務長をしていた人物も同一という非常に仲の良い形で選挙戦を戦っていたことが報じられています。





血で血を洗う… 兄弟で対決!


このように兄弟が仲良く立候補するケースは何例か見られますが、同一選挙区で対立した事例はほとんど見られません。しかし、明治時代において、須藤時一郎・高梨哲四郎兄弟が同一選挙区で2回も激しく争っていたことが記録されています。

1回目の戦いは1894年9月に行われた第4回衆議院選でした。高梨氏は第1〜3回衆議院選で東京6区から立候補し、全て当選していましたが、突如、兄の須藤氏が立候補を表明したのです。

仲裁に入った人がいたものの双方譲らず、東京6区は兄弟の一騎打ちとなりました。選挙前から双方の陣営が互いに大規模な宴会をして、有権者を招待するなど激しい戦いになりましたが、132票対118票で新人である兄の須藤氏が当選しています。

しかし、次の第5回衆議院選では、須藤氏は立候補をせず、弟の高梨氏に譲る意向を示したため、兄弟仲は直ったものと思われました。その後、高梨氏は第5、6回の衆議院選に連続当選しましたが、1902年8月の第7回衆議院選で須藤氏がまた立候補したのです。この第7回衆議院選からは今までの小選挙区から東京市全体で11人を選出するという大選挙区制に変わっていましたが、兄弟が仲良く2人とも当選することを目的とせず、激しく争っている状態でした。結果は須藤氏344票、高梨氏374票で2人とも落選しました。

なお、東京市選挙区での最下位当選者が563票であったことから、もし兄弟が争わなければ、どちらかが当選できたものと思われます。





兄弟対決、三つ巴も!


また、義理の兄弟の例ですが、3人が同一選挙区で対立した非常に珍しい事例も報告されています。1953年の衆議院選の時の報道によると、愛知県のある選挙区で実姉妹を妻に持つ3人の義理の兄弟が改進党、左派社会党、自由党にそれぞれ分かれて当落線上を激しく争っていることが報じられています。

当該記事では「愛知県のある選挙区」とされ、候補者名も「H候補」「I候補」「K候補」というようなアルファベット表記になっていましたが、このアルファベットが名字の頭文字から来ているとすると、おそらく、この3人とは愛知4区の本田綱治氏、伊藤好道氏、小林かなえ氏の3候補と思われます。なお、この選挙の結果は伊藤氏と小林氏が当選し、本田氏は落選しています。
Actin

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参議院選挙には立候補できる年齢。個性あふれる候補者が多数出た1999年の東京都知事選に衝撃を受けてインディーズ候補(いわゆる泡沫候補)にはまる。インディーズ候補以外にもちょっと 変わった選挙・政治ネタに興味あり。

Twitter : https://twitter.com/Actin_ium

Webサイト : http://actin.hatenablog.com/

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