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フランス大統領選は四つ巴の戦い!国民は誰を選ぶのか、情勢解説



齋藤 貴
齋藤 貴

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2017年の一大政治イベントとされるフランス大統領選は、左派陣営の候補者が決まったことで対決構図が固まりました。

(1)フランソワ・オランド現大統領を輩出した左派陣営からブノワ・アモン氏
(2)ニコラ・サルコジ前大統領を輩出した中道右派陣営からフランソワ・フィヨン氏
(3)移民批判を繰り返す極右政党国民戦線からマリーヌ・ルペン氏
(4)オランド大統領と同じ社会党に所属していましたが今回新たに政党を作って立候補したエマニュエル・マクロン氏

の4名による「四つ巴」の状態となっています。



フランス大統領選が盛り上がるわけ


今回のフランス大統領選が世界的に盛り上がっているのは、フランスに極右であるルペン大統領が誕生するのではないか、という懸念があるからです。
ヨーロッパでは既にイギリスがEUからの離脱の意思を示す国民投票を可決させていますが、もしルペン大統領が誕生した場合、「フランスもEUから離脱し、EUの存続に打撃を与えるのではないか」と考えられています。また、ルペン氏は、外国人の社会保障や公共サービスの制限を主張しており、外国人も国民と同じサービスを受けられるようにすべきと考える人たちから批判されています。

ルペン氏が大統領選に勝利する可能性が高くなっているのには、2つの理由があります。
1つ目が、テロによる移民への不安です。
2015年にはパリで、2016年にはニースで移民によるテロが発生し、そのことが移民や難民への不信感を増大させることになっています。ルペン氏はテロへの不信感から、支持を拡大しています。

2つ目は、二大陣営の不振です。
フランスには、オランド現大統領が所属する社会党やサルコジ前大統領が所属する共和党など、いくつか政党がありますが、大統領選挙においては、社会党を中心とした左派陣営と共和党を中心とした中道右派陣営に分かれ、それぞれ予備選挙を行って候補者を決めます。

今回の選挙では、両方の陣営が揃って支持獲得に苦しんでいるのです。オランド現大統領を輩出した左派陣営は、公約としていた経済再建に失敗した他、同時多発テロへの対応に失敗したことにより、当初から苦戦を強いられています。今回左派陣営の候補はアモン氏に決まりましたが、オランド大統領による不人気を打ち消すには至っていないといえるでしょう。

また、先日には、サルコジ前大統領を輩出した右派陣営の候補者であるフィヨン氏に「スタッフとして働いていない妻に議会予算から給料を支払った」という疑惑が報じられました。現在、フィヨン氏は疑惑を否定した上で「公式な捜査に進展すれば、大統領選は断念する」と語っていますが、この疑惑により支持率を落としています。このように、左派と右派を代表する勢力が共に苦戦しているため、その外にあるルペン氏にとって有利に働いているのです。




左派ニュー・リーダー、マクロンの台頭


既成政党の不振により、第4の候補マクロン氏も一躍有力候補として台頭しています。
マクロン氏は銀行副社長を務めた後2012年オランド大統領の経済顧問に就任し、その後経済担当大臣に就任しました。しかし、昨年、大統領選への出馬が噂される中で経済担当大臣を辞任し、新党「前進!」を結党し、今回の選挙で出馬を表明しました。現在39歳で最も若い候補者です。

マクロン氏は、社会党出身でありながらも、左派連合のアモン氏を支持するグループからは強く批判されています。というのも、週の労働時間を35時間に制限する労働規制を短すぎるとして批判したり、経済担当大臣時代に小売店の日曜日の営業を年5日に制限していた規制を12日に緩和する通称マクロン法を提出して可決させたりと、政策的には伝統的な社会党からかけ離れたスタンスだからです。

それでも、今回の大統領選では新党設立と若さから、アモン氏やフィヨン氏に代表される既成政治を批判することで支持を獲得しています。特に最近の世論調査では、ルペン氏に次いで2位につけています。




フランス大統領選のカオス 誰が生き残るか


現時点ではルペン氏が1位ですが、彼女が大統領になるかというと、話はそう単純ではありません。フランス大統領選では、第1回の投票で過半数の票を獲得した候補者がいない場合、上位2候補者で決選投票が行われるからです。

今の支持率のまま推移した場合、マクロン氏とルペン氏との間で決選投票が行われますが、両者の決選投票を仮定した世論調査ではマクロン氏が優勢です。フィヨン氏やアモン氏の支持者がマクロン氏の支持に回ると考えられているからです。
とはいえ、フィヨン氏のスキャンダルが早期に収拾すれば支持率が回復する可能性はまだ残っており、しばらくはルペン氏、マクロン氏、フィヨン氏、アモン氏との間で戦いが繰り広げられるでしょう。

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齋藤 貴

齋藤 貴

ペンネーム。23歳大学生。大学では政治学を専攻。テレビドラマ『相棒』が大好きです。

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