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トランプ氏も真っ青!?選挙に勝ったアメリカ共和党が盛大にやらかしている件



齋藤 貴
齋藤 貴

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アメリカ共和党は昨年の大統領選挙、連邦議会選挙(上院・下院)の3つの選挙全てで勝利し、勢いに乗っています

現在は、オバマ政権のもとで推し進められた医療制度改革、通称オバマケア廃止を議会の中心に据えて取り組んでいます。共和党バラッソ議員が「より低コストな医者から必要な分の医療」を受けられるようにすることを求めているように、共和党議員はオバマケアを「無駄の多いもの」と認識。そのため、早速共和党議員からオバマケア廃止を目指す決議が提出されるなど、論争は一段と熱を帯びています。

しかし、そんな議会共和党の動きに水を差す事件が起きました。事件が起こったのは1月2日、秘密裏の会合でのことでした。議員の不正行為を調査する「議会倫理局」という組織の独立性を奪い、権限を事実上弱める方針を議会共和党が決定したことが明るみに出たのです。




共和党議員の不正から生まれた議会倫理局


そもそも議会倫理局は、2005年、2006年に相次いだ共和党のスキャンダルから2008年に生まれました。このスキャンダルでは、収賄や資金洗浄といった疑惑により、4人の共和党議員が辞職に追い込まれました。この中には、当時議会の要職である共和党下院院内総務を務めていたディレイ氏も含まれており、有権者の不信感を一段と強めることとなりました。一連のスキャンダルを受けて、現在民主党下院院内総務を務めるペロシ議員ら民主党議員は「汚職の文化」などと共和党を強く批判。

スキャンダルの結果、2006年の連邦議会選挙では3人の共和党議員が敗北し、引退を余儀なくされた中で民主党が勝利。2008年には議会倫理局を設置する決議を可決させ、議会倫理局が生まれました。議会倫理局は、市民の申し立てを受けて議員の疑惑を調査し、必要な場合には下院の倫理委員会へと報告する権限やレポートを公表する権限を持つ超党派の機関です。上記のスキャンダルについても追及し、レポートを公表しました。




共和党決定に批判殺到


BBCがまとめたところによると、今回、共和党が秘密裏に決定したのは、
1.倫理局の独立性をはく奪
2.倫理局が匿名での通報を受けられないようにする
3.議員に対する不法行為の指摘を公にはしない

といったものです。これらは倫理局の存在意義を根本から脅かすものと言えるでしょう。

この決定が明らかになった後すぐに、ニューヨーク・タイムズ紙は、共和党決定に関わった議員を、彼らが過去に追及された疑惑と共に詳しく報じ、ペロシ民主党院内総務「共和党が多数を占める下院で最初の犠牲者になったのは倫理だったようだ」と語るなど、メディアや民主党は強く批判しました。

有権者も疑惑に強い関心を示し、Googleの検索で「誰が私の選挙区の下院議員か」という意味の “who is my representative”が検索上位に入りました。

今回の共和党決定については、トランプ新大統領も批判に加わりました。トランプ新大統領はツイッターで、「医療制度改革や税制改革を優先すべきだ」として議会共和党の動きを批判。さらに、トランプ氏が選挙期間中に「ワシントンが汚職や不正にまみれている」という批判を込めて用いた「沼をさらえ」(Drain the swamp)を略した「DTS」という表現を用いるなど、今回の一件はトランプ氏の議会共和党への対決姿勢に正当性を与える形となりました。




議会共和党は出鼻をくじかれた格好に


結局、議会共和党は倫理局の権限を弱めようとする決定を撤回しました。昨年の選挙ではオバマ政権への不信の高まりが明らかになりましたが、今回の一件は議会共和党への不信も高めることになるでしょう。議会共和党は出鼻を挫かれることとなりました。

その後、議会共和党はライアン下院議長を中心として、ロシアの選挙介入疑惑の追及やオバマケア廃止に向けた動きに軸足を移しています。今回の事件が来年の選挙に影響を与えるかは不明ですが、いずれにせよ、政治不信を強めることとなるのは間違いありません。

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齋藤 貴

齋藤 貴

ペンネーム。23歳大学生。大学では政治学を専攻。テレビドラマ『相棒』が大好きです。

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