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野党共闘、EU離脱、小池知事、トランプ大統領誕生… 激動の選挙イヤー2016年を振り返る



松田馨
松田馨



今年も残すところあと僅かとなりました。参議院選挙やアメリカ大統領選挙など、日本でも世界でも多くの選挙が行われた激動の2016年を振り返ります。

 

野党共闘の動き〜イギリスのEU離脱


1月には台湾総統選挙が行われ、独立志向の最大野党・民進党の蔡英文主席が当選しました。民進党の政権奪還は8年ぶりで、台湾史上初となる女性総統が誕生しました。蔡英文総統は大統領選当選後にトランプ氏と電話会談を行ったことでも話題になりました。

日本では週刊誌による不倫報道が続き、2月には国会会期中に育児休暇を表明し話題となった自民党の宮崎謙介衆院議員が、不倫問題で辞職しました。不倫がいいことだとは思いませんが、一方で政治家に対する「私生活も含めて完全に清らかでなければいけない」という圧力の高まりには、注意も必要ではないかと感じています。

3月には民主党と維新の党が合流し、衆参両院で156人が参加する新党「民進党」が正式に旗揚げとなりました。昨今の世論調査を見ていても政党支持率が10%を超えることはなく、新党結成の効果はほとんどありませんでした。

5月には衆院選挙制度改革関連法が成立し、衆議院議員の定数削減が決定しました。新定数である465は戦後最少で、小選挙区は「0増6減」比例区は「0増4減」となります。年末の報道によれば、定数削減と合わせて一票の格差是正のため区割りが見直しになる選挙区は、全国で100程度になる見通しとのことです。次期衆院選は定数減と新しい区割りの元で行われることになり、どのように選挙区が変更になるのか年明けから調整が難航しそうです。

6月には政治資金流用をはじめとする公私混同問題の責任を取り、舛添要一東京都知事が辞任。当初は辞任にまで追い込まれるとは予想されていませんでしたが、舛添氏の対応の拙さもあり、ワイドショーが連日報道したことで大きな話題になりました。新国立競技場の問題にはじまり、舛添スキャンダルで都政に関心が高まったことが、小池都知事誕生の通奏低音だったと思います。この時期は「衆参ダブル選挙」の可能性も取り沙汰されていましたので、「知事選も含めたトリプル選挙か?」と話題になりました。衆院選はなかったとしても、仮に参議院と都知事選のダブル選挙になっていれば、結果はまた違ったものになったのではないかと思います。また、イギリスではEU離脱の是非を問う国民投票が行われ、僅差で離脱票が上回ったことで、国際社会に動揺が広がりました。前回の連載でも取り上げた「post-truth」の概念が注目されたのも、このブレグジットからでした。

 

夏の参院選〜都知事選


7月には第24回参議院選挙が行われ、自民公明両党など改憲勢力が全議席の3分の2を超える165議席を獲得しました。その一方で、民進党と共産党を中心とした「野党共闘」は32の1人区で11勝するなど一定の成果を上げました。

18歳以上に選挙権年齢が引き下げられた初の国政選挙となり、事前に心配されていた違反等もなく、18歳、19歳の投票率が過去の20歳、21歳の投票率よりも極めて高かったことは喜ばしいことです。主権者教育の効果と可能性を感じました。

続く7月末に行われた東京都知事選挙では、小池百合子氏が291万票の支持を得て初当選。就任後もマスコミの大きな注目を集め、都民から高い支持を得ています。

9月には民進党代表選挙が行われ、蓮舫氏が代表に選出されました。その最中には、台湾籍との「二重国籍」問題が発覚。蓮舫氏の対応の拙さもあって、未だにこの問題はくすぶっています。民進党の支持率が伸び悩む一因と言えるでしょう。

10月の衆議院2補選では自民党系候補が当選したものの、新潟県知事選挙では与党推薦候補が落選。与党にとって、新潟では参議院選挙区の落選に続く連敗、知事選では7月の鹿児島県知事選挙に続く連敗となりました。

夏以降、富山市議会議員の政務活動費の不正受給が相次いで発覚し、議長を含む13人(定数40)が辞職するなど大きなスキャンダルになり、11月に市議補選が行われました。2014年に「号泣議員」があれだけ話題になったにも関わらず、政治とカネの不正がなくならないのは残念なことです。

 

アメリカ大統領選〜来年の都議選に向けて


11月には全世界が注目するアメリカ大統領選挙が行われ、トランプ氏が第45代大統領に選ばれました。得票数では全米で280万票を超える差でクリントン氏が上回っていましたが、接戦州や民主党優位の州を制したトランプ氏が選挙人数で大きく上回りました。
12月には議員報酬削減の条例案をめぐり、都議会公明党と自民党にあつれきが生じ、公明党は都議会での自公連立の解消を宣言。都政に激震が走りました。さらに28日には自民党会派から現職3名が離脱し、新会派を結成。都議会公明党も自民離脱組も小池都知事の東京大改革に賛同する意向を示しており、来年の都議会議員選挙を見据え、都議会の勢力図も大きく変わろうとしています。

 

金、選、変


日本漢字能力検定協会が一般公募で選ぶ「今年の漢字」として、1位「金」、2位「選」、3位「変」を発表しました。まさに政治とカネ問題に揺れ続け、大型選挙が続き、世界が激変した一年を象徴しています。

来年夏には都政の行く末を決める都議会議員選挙が控えており、来年末にかけては解散総選挙の可能性もあります。来年も常在戦場で取り組んでまいりますので、よろしくお願い致します。

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東京都議会議員選挙

松田馨

松田馨

選挙プランナー。株式会社ダイアログ代表取締役。1980年生まれ。2006年以降、地方選挙から国政選挙まで100を超える選挙に携わる。新聞や週刊誌上において国政選挙(衆議院・参議院)の当落予想を担当するなど、選挙区分析には定評がある。ネット選挙運動の解禁や投票率向上の活動にも長年取り組んできた。著書に『残念な政治家を選ばない技術 「選挙リテラシー」入門』(光文社新書)

Twitter : https://twitter.com/km55ep

Webサイト : http://www.dialogue.bz/

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