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新春衆議院解散総選挙のちょっと早すぎる予想~自民またも大勝か!?



児玉 克哉
児玉 克哉

2018年まで約二年間は衆議院解散総選挙はないものと予想していた。やるなら夏の衆参同時選挙だったが、熊本地震で解散は延ばされた。現時点では自民党は大勝しているのだから、下手に解散して議席を減らすのは得策ではない。絶対に勝てる時期を探っている。安倍首相には憲法改正という目標があるので、衆議院でも改憲勢力が3分の2以上になることが重要だ。9月に民進党の代表選があり、新たな顔の民進党となることから、御祝儀もあり、民進党は支持率を高めると予想された。しかし、蓮舫氏の二重国籍問題が浮上して、自民有利の見方がでて、一気に総選挙のムードになってきた。地震など想定外のことが起きなければ、新春総選挙はかなり現実的だ。


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民進党は今は若干、支持率が高くなっているようだが、極めて限定的だ。蓮舫代表の二重国籍問題が強く影響している。これがなかったらかなり支持率を伸ばしていたかもしれない。蓮舫代表がこれだけ二重国籍問題で批判されたのに、民進党の支持率が下がらないのは、最近にメディアと支持率の関係による。浮動票が多くなっており、プラスのニュースならさらにいいが、マイナスのニュースでも報道されるとそれなりに支持者が増える傾向がある。民主党が3年前に下野してからほとんどニュースになっていなかった。岡田前代表のニュースはあまりなかったといえる。党名変更でちょっとだけ話題になっただけだ。民主・民進党バッシングではなくパッシングになってしまったのだ。ちょっと横道に逸れるが、岡田氏はある意味、不運だ。小泉首相に対峙したとき、特別な民主党や岡田代表への逆風はなく、勝利できるか、と思えた。しかし小泉首相は、郵政民営化に反対する自民党議員に刺客を送るという想定外の策を展開した。岡田民主党は蚊帳の外に置かれ、マスコミは野田聖子氏対刺客・佐藤ゆかり氏の戦いなどばかりを報じた。その時も民主党パッシングになり、選挙は大敗した。


蓮舫代表は、なにはともあれ、パッシングではなく存在感はある。かなりのバッシングだ。存在感という意味では、今の時代の代表なのかもしれない。しかしこれからだ。これから年末にかけて蓮舫代表には二つのシナリオがある。まずは二重国籍問題などで納得しないメディアや知識人がさらなるスキャンダルで、追加バッシングを繰り広げるシナリオだ。週刊誌も虎視眈々と狙っている感がある。蓮舫代表は二重国籍問題でこれだけ騒がれたので、次のスキャンダルもニュースバリューが高い状態にある。豊洲市場の問題が一段落したくらいに、次の蓮舫代表のニュースが展開される可能性がある。もう一つのシナリオは、また民進党がパッシング状態に置かれるということだ。もうすでに起こりつつある。国会での安倍首相と蓮舫代表との対決は、豊洲市場問題と五輪施設問題でかき消されている感がある。民進党の代表選の直後でもこれだ。徐々に存在感がさらに薄れる可能性がある。冬には日露首脳会談がある。ひょっとすると安倍首相はパール・ハーバー訪問もするかもしれない。アメリカ大統領選もあり、新大統領予定者と安倍首相とのやりとりもニュースになる。日中韓首脳会談も開かれるかもしれない。民進党はこうしたニュースにはほとんど絡むことができないだろう。


つまり、蓮舫民進党はバッシングシナリオとパッシングシナリオのいずれかを経て、来春の解散総選挙に向かうことになる。民進党にはかなり厳しいシナリオだ。


こうした状況を踏まえて、新春衆議院解散総選挙の大まかな傾向を予想してみよう。


基本的に現状から大きな差はないだろうということだ。前回の衆議院選挙で、自民党は大勝をしている。今回も同じくらいの大勝となるのではないかと予想される。安倍自民に対する批判の声もあるが、それに代わるべきものが見えてきていない。蓮舫民進党へもバッシングかパッシングの後では、期待が盛り上がっていることはないだろう。とはいえ、7月の参議院選挙でもあったように、民進党を中心とした野党が完敗というほどでもない。民進党は現状維持程度になりそうだ。ただ、これは民進党の敗北ということではある。大敗ではないがかなりの敗北だ。来年の1月となると民進党の候補者の準備ができないところも少なくない。自民党はかなりの選挙区に現職議員がいるし、ほとんどの選挙区で候補者が決まっている。急に候補者が欠けても、有力な候補者を擁立するのは難しくない。


ある程度、議席を伸ばすと考えられるのが日本維新の会だ。自民党にも不満があるが、民進党や共産党には票を入れたくないという浮動票層の受け皿になりそうだ。とはいえ、この日本維新の会も関西以外は選挙態勢が整っているとは言えない。小池都知事と連携して、日本新党ー小池新党で選挙を戦うならかなりの議席アップになるだろうが、新春総選挙ではそのような展開はないだろう。限定的な伸びになる。共産党も小選挙区が中心の衆議院選挙では大きく議席を伸ばすことは難しいだろう。


公明党は堅調で、自民党との選挙区の割り振りもあり、ほぼ同じくらいの議席の維持となるだろう。


社民党や生活の党などの小党は厳しい。まさに生き残りをかけた選挙となりそうだ。


現在の衆議院の政党別議席数(平成28年9月26日現在)


自由民主党・無所属の会・・・・291
民進党・無所属クラブ・・・・・ 96
公明党・・・・・・・・・・・・ 35
日本共産党・・・・・・・・・・ 21
日本維新の会・・・・・・・・・ 15
生活の党と山本太郎となかまたち・2
社会民主党・市民連合・・・・・・2
無所属・・・・・・・・・・・・ 11
欠員・・・・・・・・・・・・・・2


計・・・・・・・・・・・・・・475




新春総選挙予想(平成28年9月29日現在)


自由民主党・無所属の会・・・・295
民進党・無所属クラブ・・・・・ 95
公明党・・・・・・・・・・・・ 35
日本共産党・・・・・・・・・・ 23
日本維新の会・・・・・・・・・ 23
生活の党と山本太郎となかまたち・1
社会民主党・市民連合・・・・・・1
無所属・・・・・・・・・・・・・2


計・・・・・・・・・・・・・・475

※本記事は「行動する研究者 児玉克哉の希望ストラテジー」の9月29日の記事の転載となります。オリジナル記事をご覧になりたい方はこちらからご確認ください。


児玉 克哉

児玉 克哉

三重大学副学長・人文学部教授を経て現職。トルコ・サカリヤ大学客員教授、愛知大学国際問題研究所客員研究員。専門は地域社会学、市民社会論、国際社会論、マーケティング調査など。公開討論会を勧めるリンカーン・フォーラム事務局長を務め、開かれた政治文化の形成に努力している。「ヒロシマ・ナガサキプロセス」や「志産志消」などを提案し、行動する研究者として活動をしている。2012年にインドの非暴力国際平和協会より非暴力国際平和賞を受賞。連絡先:kodama2015@hi3.enjoy.ne.jp

Webサイト : http://blog.livedoor.jp/cdim/

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