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「民進党は市民の声を聞け」 安保強行採決から1年

2016/9/20

田中 龍作

田中 龍作

福島みずほ議員は沖縄・高江から、集会のため急きょ帰京した。現地の状況を「緊急事態条項を先取りしている」と説いた。左は菱山南帆子さん。=19日、国会正門前 撮影:筆者=

福島みずほ議員は沖縄・高江から、集会のため急きょ帰京した。現地の状況を「緊急事態条項を先取りしている」と説いた。左は菱山南帆子さん。=19日、国会正門前 撮影:筆者=

アベノ・クーデターから今日でちょうど1年が経つ。国会前では安倍政権の下地を作った民主党(現・民進党)への不信感と怒りが渦巻いた。

憲法9条を無視する形で集団的自衛権の行使を認めた強行採決を忘れてはならない、とする集会がきょう、国会前で開かれた。(主催:総がかり行動実行委)
主催者の一人は「9月19日の朝、この法律(安保法制)を廃止に追い込むことを決めた」と強がった。政治の現実はその逆方向に着々と進んでいるにもかかわらず、だ。無邪気過ぎて笑えなかった。
その後行われた参院選で改憲勢力はとうとう3分の2を獲ってしまったのである。

きょうは強行採決のあの時と同じように、雨が打ちつける天気となった。国会前に足を運んだ人々は、いまの政治状況に危機感を募らせる。
去年も国会前で声をあげていたという女性(小平市・60代)は、話すほどに表情が険しくなった ―
「怒りなんていう言葉じゃ表せない。こんな(政治)状況になってしまったのだから・・・民進党に対して怒りがある」。
国会正門前歩道の入り口では、昨秋、民主党(現・民進党)健全化のための「ハガキ運動」を展開した男性(ハンドルネーム@WadaJPさん)の姿があった。
「日本会議に所属する議員の実名を書き連ねたハガキ」を市民から民主党に送り付けるという運動だった。

集会参加者は「民進党は市民の声を聞け」のプラカードを次々と受け取って行った。=19日、国会正門につながる歩道の入り口 撮影:筆者=

集会参加者は「民進党は市民の声を聞け」のプラカードを次々と受け取って行った。=19日、国会正門につながる歩道の入り口 撮影:筆者=

WadaJPさんはきょう、「民進党は市民の声を聞け」と書いたプラカードを参加者に配った。「民進党がある以上はね」とシニカルに苦笑した。

岡田前代表が登壇すると民進党への不信感は覆いがたいものとなった。
岡田氏は野党共闘の成果を強調してみせた。だが「蓮舫議員が新代表になったが、考え方は変わっていません」とブチあげると会場からヤジが飛んだ。
「本当か?」「それでいいのか?」「(野党共闘を)最後までやれよ」・・・ヤジに加えて失笑も漏れた。
増税と原発再稼働そして大敗。安倍政権の下地を作った野田首相(当時)を幹事長にすえたことで民進党の評価は地に墜ちた。

安保法制を強行採決した自公よりも、国民を裏切った民進党への怒りと不信感の方がはるかに大きい。
解散・総選挙は年明けにも予想される。野党共闘が再び実現し、鼻をつまんで民進党に投票したところで、また裏切られるのは目に見えている。
味方と思っていた勢力がポロポロと権力側になびいて行く。こうしてファシズムが完成する。

ヤジを浴びせられた岡田克也・前代表。本人のせいではないのだが・・・=19日、国会正門前 撮影:筆者=

ヤジを浴びせられた岡田克也・前代表。本人のせいではないのだが・・・=19日、国会正門前 撮影:筆者=

※本記事は「田中龍作ジャーナル」の9月19日の記事の転載となります。オリジナル記事をご覧になりたい方はこちらからご確認ください。

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田中 龍作

田中 龍作

世界の紛争地域を名もなき人々の視点から取材・執筆。 2012年『貧困ジャーナリズム賞』受賞。  『田中龍作ジャーナル』http://tanakaryusaku.jp/ で発信を続けている。

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