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政治家版しくじり先生。落選議員に聞く「敗因は◯◯」



増沢諒
増沢諒

構想日本主催、「失敗から学ぶ―参院選 落選者 に聞く―」が開催され、7月10日の参議院議員選挙に、残念ながら落選してしまった前国会議員3名が登壇しました。

◯熊谷 大(自民党・宮城県選出)
◯林 久美子(民進党・滋賀県選出)
◯山田 太郎(新党改革推薦・全国比例)

3名が登壇し、「なぜ落選してしまったのか」とストレートな質問に回答しており、「政治家版のしくじり先生」といったところでした。

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敗因は政局を読めなかったこと


山田 太郎前参議院議員は、今回、29万票もの得票を得たのに、落選。民進党で最多得票だった議員が27万票、社民党の福島みずほ前代表が25万票ということを考えれば、山田太郎氏の得票数がとても多かったことが分かります。

そんな山田太郎氏ですが、「選挙制度を恨んでいるか?」と聞かれれば、「選挙に笑って、選挙で泣いた」とのこと。
実は、前回の参議院議員選挙では、わずか3万票しか得ることができず、落選。しかし他の議員が辞職した結果、繰越当選!
2010年の選挙の際には、今の選挙制度に救われました。
前回は、「当選議員の中で最下位に近い得票数だった」のに対して、「今回は最も得票数が多いのに、落選」と、2回続けて珍しい立場になっています。

ご自身の敗因は、所属政党。元々はみんなの党に所属していましたが、みんなの党が無くなってしまい、その後政党を渡り歩くことになりました。今回の参院選も、所属政党が異なれば当選できた票数を獲得できていただけに、政局や政党に振り回された結果になったとのことでした。

 

 

政治は顔と顔の信頼関係。用がなくてもお茶を飲みに行く関係


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熊谷大前参議院議員は、自分の敗因を「自分のために動いてくれる仲間がいなかったこと」だと分析。

地元に戻ったとき、ある支持者の人に「熊谷三銃士はいるのか? 七人の侍はいるのか? 熊谷のために、死んでくれる覚悟がある人はいるのか?」と言われたとき、言い返せなかったそう。6年間の参議院議員の活動の中で、それができなかったことが反省点とのことでした。自分が頑張るだけではなく、自分のために動いてくれる人がいないと、選挙は勝てなかったと振り返っていました。

また、「用がないのに、家に顔を出すことができなかった。毎週土日は、選挙区に帰っていた。ただ、例えば農業関係者に会いたいと思っても、農協は土日はやっていない。だから、個々のお宅を回れば・・・と思っても、用がないのに家には行けない。その結果、『あいつは地元に来ない』と言われる。政策などの論理的なことじゃなくて、家にあがって、お茶を飲んでいくと『あぁ、忙しいのにわざわざ来てくれた』となる。それができなかった」と、自身の敗因を分析しています。

 

 

 

与党 VS 野党共闘に埋没


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林久美子前参議院議員は、最近の選挙が変わってきたことを指摘しました。知名度があれば当選しやすいかと言えば、そうではなくなってきていると言います。例えば、もともと滋賀県内でテレビキャスターを務めていた林久美子氏は、地元での知名度は8割以上。知名度を下げないように、地元に帰り、街宣活動をまめにおこなっていたそうです。


しかし、小泉純一郎政権の頃から、分かりやすい争点に政治家も有権者も食いつくように変わってきました。今回の選挙は、「自民党VS野党共闘」と見られることが多く、政治家個人を見てもらえないと感じたとのことです。林久美子氏は、政党を押すことなく、自分の考えを中心に述べていたそうですが、それでも手応えを感じなかったようです。


気になるものの、なかなか聞けない「落選した理由」。今回のイベントでは、前向きに反省点や改善すべき点が語られました。
中でも、熊谷氏の発言は重要なものだと感じました。選挙では人柄ではなく政策で選んで欲しい、というのが政治家の建前です。しかし実際は、「どれだけお茶を飲みに来てくれたか」というとてもアナログなところが大事。
他にも、「自分のために動いてくれる支援者がいなかった」というのは、「友だちがいない」「人望がない」といった受け取られ方をされる可能性のある発言です。ここまで率直に臆すこと無く、本音を語った熊谷氏の話はリアリティも十分でした。



皆さんの地元でも、当選した議員だけではなく、落選した政治家のその後の様子も、見てみてください。TwitterやFacebookなど、更新が止まっているかもしれませんし、相変わらず活動的かもしれません。


増沢諒

増沢諒

増沢諒 1988年長野市出身。早稲田大学、東京工業大学 修士課程修了。研究テーマは「政治家のSNS利用」。 2014年マニフェスト大賞受賞。ITベンチャー企業や政治家秘書を経て、現在選挙ドットコム 編集長。

Twitter : https://twitter.com/ryo_masuzawa

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