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こうなったら東京都知事選挙を楽しもう〜有力候補者から有力泡沫まで



高橋 茂
高橋 茂

この記事は、筆者の思い込みが強く語られています。あらかじめご了承ください。

 

ワイドショー型有力候補の3人は一部に過ぎない


東京都知事選挙が7月14日に告示された。
最初から「有力候補者」は、小池百合子、増田寛也、鳥越俊太郎の3名に絞られている。この3人の情報のみがマスコミから流されて、関連ニュースの最後に「都知事選挙には次の方々も立候補しています」と、アリバイ的に一瞬だけ残りの18人の名前のみが表示される。つまり、マスコミによって最初から候補者は3人に決められてしまい、都民は、「この中から選ぶんですよ」と言われているようなものだ。都民も舐められたものである。

マスコミが決めた都知事候補の3人

マスコミが決めた都知事候補の3人



確かに、最終的には150万票前後での戦いとなることが予想され、このレベルの票を取れるのは、政党関連の組織票とある程度の無党派票が期待できる3人であることは疑う余地はない。
ワイドショー的にも、岩手県に莫大な借金を残し、知事選告示直前まで東京電力の社外取締役を務めていた増田寛也氏と、「政界渡り鳥」との異名を持つ小池百合子氏の戦いは、いろんなバリエーションの報じ方ができて、テレビや週刊誌的にはまことに「美味しい」展開となっているようだ。
この二人の争いは、「利権の道を前に進めるか後退させるか」という内田茂自民党東京都連幹事長率いる利権談合軍団VS自民党除名をも辞さない小池百合子反乱軍との「仁義無き戦い」という極道もビックリの争いとなっており、都民不在と言われようと、政策は誰も気にしていなかろうと、マスコミはそんなこと知ったこっちゃない。

実際、先に行われた参院選にて、「マニフェスト」や「政策」は、すでに「無くても良い」ものになってしまった。選挙に不利な政策は、意図的に隠すことが普通に行われる状況となったためだ。最大の争点となるべきだった憲法改正は、安倍首相自らが「この選挙では問わない」としながら、選挙が終わったら粛々と進めようとしている。
長野県の立候補者となった若林健太氏は、自民党の憲法改正推進本部起草委員であるにもかかわらず、参院選での憲法改正は「争点ではない。興味もない」とテレビのインタビューに答え、地元の務台俊介衆議院議員は、若林氏の政策や実績を有権者に問うべきところ、「落下傘より健太さん」とネガティブキャンペーンに終止していた。結果、若林陣営はネガキャンが祟ったのであろう、安倍首相や小泉進次郎氏の度重なる応援にも応えられず、自民党の重点選挙区に指定されていたにも関わらず、大差で落選となった。もし、若林氏が勝っていたら、それでも「憲法改正は興味ない」と言っていただろうか。長野県においては否定されたが、「政策不在」の選挙は、もはや普通となってしまったわけだ。

野党統一候補の鳥越俊太郎氏も、出馬表明が直前になったとはいえ、告示直後に東京都の問題点も満足に答えられない状況は、情けないとしか言いようが無い。仮にもジャーナリストであれば、都の問題点を問われたときに、5つぐらいは政策とともにスラスラと出てくるべきではないのか。
救われるのは、告示前日に出馬を取りやめた宇都宮けんじ氏の政策を引き継げるということだ。宇都宮氏は弱者に優しい都政を行おうとしており、過去2回の立候補経験を通じて、都政の問題を明らかにし、解決に向けての政策も練ってきた。鳥越氏は宇都宮氏の政策を最大限尊重することで、一夜にして芯のとおった政策を武器とすることができる。これは大きい。
(追記:鳥越氏は宇都宮氏のスローガンは引き継いだものの、築地市場に関する政策など主要政策は独自のものとなったもよう)

しかし、野党が統一出来たからといって、政策論争は期待できない。「劇場型内部抗争ショウ」(与党)VS「国政引きずり安倍批判勢力」(野党)の戦いとなった場合、メディアの軸足が「都政」にあれば、まだ政策論争に入る余地はあるが、今までの都知事選や都議選での反省が無ければ、結局はワイドショー的な切り口と、意味のない「情勢調査」報道によって、また「都民不在」の選挙となってしまうおそれがあるのだ。
マスコミが候補者を絞り、繰り返し報じることにより、残りの候補者は霞んでいく。しかし、「元国会議員」「首長経験者」「現職ジャーナリスト」など、決して泡沫とは呼べない個性的な候補者がズラリと並んでいるのを前にして、都民はもっと選挙を「楽しむ」べきではないだろうか。やっと本題に入るが、ここでは「その他」の個性的な候補者の一部を紹介し、少しでも都知事選挙に関心をもってもらえればと思う。

 

『ザ・泡沫』候補の初対決


マック赤坂VS後藤輝樹

マック赤坂VS後藤輝樹



まず、目につくのが『キング・オブ・泡沫』と呼べるマック赤坂氏だ。期待にそぐわぬ登場で、早速公開討論会では乱入騒ぎを起こしてくれた。そして、選挙ウォッチャーが期待しているのは、こちらは知る人ぞ知る『泡沫の革命児』後藤輝樹氏。名前は知らなくても、昨年の統一地方選挙で話題になった「全裸ポスター」といえば思い出す人も多いのではないだろうか。公式サイト「後藤輝樹様のオフィシャルサイト」もかなりぶっ飛んだ雰囲気だが、いたってまじめに政策を訴えているのがわかる、Twitterでの発言も真面目に日本を考える若者といった感じで、選挙の収支決算もしっかり出しており、決していい加減な気持ちで臨んでいるわけではないことも伝わってきて好感が持てる。

実はこの二人の対決は初めてだ。マック赤坂氏が、今まで大きな首長選挙や国政選挙に出てきたのに比べて、後藤氏は都内の区長選挙や区議会議員選挙などに出てきたので、直接顔を合わせることは無かった。個人的には二人が何を都民に訴えて、どれだけの票を獲得できるのか、期待して見ている。
高橋 茂

高橋 茂 : ネット選挙アナリスト

2000年、電子楽器のエンジニアから政治とインターネットの世界へ。政治家のネット活用をサポートするVoiceJapan社を経営する傍ら、講演、執筆も行う。武蔵大学非常勤講師。選挙ドットコム顧問

Twitter : https://twitter.com/vjtaka

Webサイト : http://blog.voicejapan.jp/

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