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【選挙ウォッチャー レポート】選挙フェスは選挙との関わり方を変えるか?



宮原ジェフリー
宮原ジェフリー

東京選挙区から立候補している三宅洋平候補(無所属・新人)の選挙運動に注目が集まっています。
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「選挙フェス」と題して東京都内各地でこれまでの常識を打ち破る演説会を行い、連日大人数の若者を動員してSNSを中心に大きな話題となり支持の輪が広がっているようですが、そこでは何が起きているのでしょうか。選挙戦中盤の7月2日(土)に渋谷駅ハチ公前広場で行われた選挙フェスをレポートします。

 

会場は夏フェスそのもの


開始が告知されていた16:30の少し前に会場に着くとすでに大勢の人が集まっていて、山本太郎参議院議員と作家の雨宮処凛氏のトークがすでに始まっていました。

三宅候補が議員になったら貧困者支援の現場を一緒に廻りたいと語る雨宮氏と山本太郎議員

三宅候補が議員になったら貧困者支援の現場を一緒に廻りたいと語る雨宮氏と山本太郎議員



会場にはサウンドシステムを組んだ大きなやぐらがセットされ、舞台左手にはソーラーパネルが設置。使用する電力はここから賄われていたとのこと。右手にはテントが2つ設営されていて、その場でカンパやボランティア登録、公選ハガキの受け取りができるだけでなく、具合が悪くなった来場者向けの救護スペースや物販ブースまで完備されていて、その名が示す通り各地で行われている音楽フェスと遜色のない準備が整っています。

テントでは数多くのボランティアが慌ただしく走り回る

テントでは数多くのボランティアが慌ただしく走り回る



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選挙フェスの物販ブースの様子。Tシャツや支援者の著書などが販売されている



 

他の候補者ではありえないゲストたち


司会は女優の木内みどり氏、Dachamboやハンサム判治、切腹ピストルズ、松戸市議でもあるDELI、LUNA、TARO SOUL、CHOZEN LEE、Peace-K & friends、東田トモヒロ、cro-magnon、カズマ・グレンといったこちらも夏フェスに負けない面々のパフォーマンスが披露されるだけでなく、合間に『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』の著者の矢部宏治氏、元参議院議員の水野誠一氏、3年前の三宅洋平氏の選挙運動に触発されて政治家になったという増田望三郎安曇野市議と藤井芳広糸島市議、原発いらない福島の女たちの森園和重氏といったようにトークゲストも無所属新人候補としては異例の豪華さ。

Dachamboの演奏に沸く渋谷ハチ公前

Dachamboの演奏に沸く渋谷ハチ公前



特に会場にどよめきを呼んだのが創価学会のシンボルである三色旗を掲げて公明党を批判した安全保障関連法案に反対する創価大学・創価女子短期大学関係者 有志の会でした。

池田大作氏の理念に反するとして、安保関連法に賛成した公明党を批判する創価大学有志の会

池田大作氏の理念に反するとして、安保関連法に賛成した公明党を批判する創価大学有志の会



 

計算しつくされた演説の演出


マイク・スピーカーを使うことができなくなる午後8時の一時間前になると再び山本太郎議員がマイクを握り、チェルノブイリと比較しながら日本の原発政策を語る。一般的な選挙の応援演説と明確に異なるのが、この演説のバックにBGMがついていることでしょう。単に出来合いの音源を流すのではなく、プロのミュージシャンが演説に合わせて生演奏で盛り上げる。

盛り上がりのピークに近い午後7時台にマイクを持つ山本太郎議員

盛り上がりのピークに近い午後7時台にマイクを持つ山本太郎議員



「選挙フェス」のクライマックスとなる三宅候補本人の演説が始まると、それまでアコースティックギター2本とパーカッションという編成だった演奏メンバーはサックス、ギター、ピアノ、ベース、ドラムというフルセットに転換。政策を論理立ててわかりやすく訴えつつ、「俺たちにはできるんだ!」「熱くなれ!」といった抽象的な言葉を効果的に用いながら数千人の聴衆を引き込む力量に、ミュージシャンとしてのキャリアの厚みを強く感じさせます。

バックバンドを従えて演説する三宅候補

バックバンドを従えて演説する三宅候補



8時に演説が終了すると、三宅候補と山本議員がステージから降りて来場者と3ショット写真撮影タイムに入ってSNSでの拡散を狙い、ボランティアはカンパと公選ハガキの配布を呼びかけるといったように、最後まで得票につなげるための活動に抜かりがありません。

エンターテインメントの世界で用いられていた人脈と手法をフル活用して、旧態依然とした選挙運動に新しい風を吹き込んだことは注目に値する一方で、例えば差別的な主張をする政治団体が同じ手法で数千人を熱狂させたら許容できるでしょうか。
この運動が三宅候補の得票数増というかたちで成果を上げた場合、有権者は政策とそれを伝える技術を分けた上で、より冷静に投票行動を考えることがよりいっそう求められる時代がおとずれるかもしれません。

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宮原ジェフリー

宮原ジェフリー

選挙ウォッチャー、キュレーター(現代美術)。 1983年東京都出身。中学生時代から衆参の選挙の度に全選挙区の当落予想を続ける。ポスターデザイン、インディーズ候補、政見放送、選挙公報、街頭演説など選挙に関わること一切が関心領域。

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