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序盤情勢の平均は「改憲4党で3分の2」。各新聞社 議席予想まとめ

2016/7/1

山本洋一

山本洋一

参議院通常選挙の告示から一週間が過ぎました。この間にメディアは「序盤情勢」と称した世論調査の結果を公表し、与党が優勢に戦いを進めていることが分かりました。調査ごとに内容は微妙に異なりますが、すべてを見渡すと「本当の情勢」が見えてきます。
議席の後は、各党のマニフェスト比較も見てみよう!  >>

 

各種調査で見えてくる野党の苦戦

全国紙で世論調査に基づいた序盤情勢を掲載したのは朝日、日経、毎日、読売の4紙。記事の書きぶりや表などから数字を拾ったところ、以下のような結果となりました。

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無所属でも民進党や生活の党の元職、自民推薦など、特定の政党色が強い候補は選挙後、その党の会派に入る可能性が高いためその政党に分類しました。一部、新聞が数字をぼかして書いているところは、筆者が選挙取材の経験から推測しています。
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各紙ともに改憲勢力で2/3超え

今回、注目されている「勝敗ライン」は次の3つ。一つ目は安倍晋三首相が明言した目標の「与党で改選議席の過半数」。改選議席は121なので、自公で61議席を獲得すれば目標は達成できることとなります。これが与党にとって最も低い勝敗ラインです。
二つ目は非改選と合わせて、自民党が単独過半数に届くかどうか。つまり、自民党が57議席。三つ目は憲法改正を主張する与党とおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の「改憲勢力4党」で全体の3分の2に届く78議席を獲得できるかどうかです。
それらを踏まえて、4社の調査結果を平均すると自民党57、民進党30、公明党14、共産党10、おおさか維新の会7、生活の党2、社民党1、無所属1。自公で71、自民で57、改憲4党で78なので、「与党で過半数」は軽くクリア。「自民で単独過半数」と「改憲4党で3分の2」もギリギリでクリアできる数字です。
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16選挙区は激戦。番狂わせの可能性も大

選挙区別に見ると、全国45の選挙区のうち、約3分の2にあたる29区で4社の情勢が一致。残る16区では当選者、もしくは順位が異なります。例えば激戦区とされる東京選挙区(定数6)を巡っては、各紙とも1位が民進党の蓮舫氏と、自民党が2議席獲得と予測しているのは同じですが、2位当選者は朝日、毎日、読売の3紙が自民党とする一方、日経は共産党と予測しています。また、日経、毎日、読売が民進党の獲得議席を2としている一方、朝日は6枠目におおさか維新の田中康夫元長野県知事が滑り込むと予測しています。
同じく激戦区とされる神奈川県では各紙とも1位が自民党の三原じゅん子氏としているのは同じですが、2位以下は朝日が共産、民進、自民推薦の無所属、日経は公明、民進、民進、毎日は公明、民進、共産、読売は公明、共産、民進とバラバラです。
スクリーンショット 2016-07-01 13.59.56スクリーンショット 2016-07-01 14.00.11各紙とも調査にあたっては票が割れやすい、定数の大きな選挙区ほど多くのサンプルをとっていますが、それでも調査には限界があります。序盤情勢段階では投票先を決めかねている有権者も多く、どの社の情勢が当たってもおかしくありません。注目すべきは序盤情勢の「アナウンス効果」です。報じる際に多くの新聞が「改憲勢力3分の2うかがう」などと見出しを立てたことで、改憲に否定的な有権者の票が与党から野党に流れる可能性があります。与党の支持者が「勝てるだろう」と安心して投票に行かなくなる可能性もあります。
「EUからの離脱」を決めた英国の住民投票の結果がどう影響するかにも注目です。円高・株安を受けて与党にとって不利に働くか、それとも国家の団結を重要とみた有権者の票が野党から与党に流れるか、どちらに転んでもおかしくありません。残すところ1週間ほど。序盤情勢で僅差との結果が出て選挙区ほど、街中が騒がしくなりそうです。

■投票先を選ぶなら、各党のマニフェスト比較を参考に
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>>政策比較「若者政策」

 

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山本洋一

山本洋一

元日本経済新聞記者 1978年名古屋市出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、日本経済新聞社に入社。政治部、経済部の記者として首相官邸や自民党、外務省、日銀、金融機関などを取材した。2012年に退職し、衆議院議員公設秘書を経て会社役員。地方議会ニュース解説委員なども務める。

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