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安保法案を巡る最後の攻防、各党の立場まとめ(与党編)

2015/9/15

選挙ドットコム編集部

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自民・公明両党が進める「安全保障関連法案」の審議が大詰めを迎えています。安倍首相は今国会での成立に全力をあげる方針を重ねて強調していますが、国会周辺では連日の反対集会も開かれており、法案の行く末に国民の注目が集まっています。そこで選挙ドットコムでは、2回に分けて、各党の法案に対する立場を確認してみたいと思います。

自民党

政府・自民党は法案についてこれまで、「我が国を取り巻く安全保障環境の変化に対応し、国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献するため、安全保障関係の法制を整備しなければならない」と所々で説明。昨年の閣議決定に基づき、政府は2015年5月15日に「安全保障関連法の改正案」を国会へ提出しました。現在国会で審議されている11本の法案は、武力攻撃事態法改正案、周辺事態法改正案(重要影響事態法案に名称変更)、国連平和維持活動(PKO)協力法改正案などの改正案10本を束ねた一括法案「平和安全法制整備法」と、国会の事前承認があればどこでも素早く自衛隊を紛争地に派遣することを可能にする「国際平和支援法案」の二本立てとなっています。「国際平和支援法案」は、実質的には「テロ特措法(2001年)」「イラク特措法(2003年)」といった、かつて存在し現在は終了している法律を改正するものです。

今国会の法案成立を目指し審議に臨む安倍首相は今月4日、日本テレビ系列の番組「情報ライブ ミヤネ屋」に出演し、法案について「決めるときには決めなければいけない」と述べ、改めて今国会での成立への強い意欲を示しました。

しかし、いつ採決するのかについては、党内でも衆議院と参議院の意見が対立しているとの見方もあります。衆議院側は、今週16日に参議院の特別委員会で可決した後、その日の内に本会議を開いて採決するよう求めていますが、参議院側は「野党の協力を得るには17日以降の本会議採決が望ましい」と慎重な姿勢です。このため、自民党内では採決が18日以降にずれ込みそうな場合は、衆院が可決した法案を参院が60日以内に採決しない場合、衆院の出席議員の3分の2以上の賛成で再可決すれば成立するという憲法の規定でいわゆる「60日ルール」(安保関連法案は7月16日に衆院を通過しており、今月14日以降に適用が可能になる)を使って衆議院で再可決し、成立させることも含めて検討しているようです。

11日、朝日新聞は法案を審議する参院特別委員会が16日に神奈川県内で地方公聴会を開催することを決めたとし、「自民、公明両党は16日中に同委で採決し、17日を軸に本会議で採決して成立させる方向で調整している」と報じました。いずれにせよ、今国会での成立をなんとしても成就させたい方針に変わりはないでしょう。

 公明党

自民党と二人三脚で、法案成立に向けて歩みを進めてきた公明党。法案が衆院を通過後の7月19日、公明新聞は、北側一雄副代表のロングインタビューを掲載。法制整備の必要性について「日米防衛協力体制の実効性をより一層向上させ、切れ目のない防衛体制を構築しておく必要がある。それにより抑止力が高まり、紛争を未然に防止することができる」と説明し、議論不足という批判については「安保法制の議論は昨年5月に始まり、同年7月の閣議決定、その後の法案作成に至るまで与党で25回の協議を重ねた。衆院に法案が提出されてからは2カ月近く質疑を重ね、審議時間は116時間を超えた。重複した質問が繰り返されるなど主な論点は出尽くし、採決に熟した状況に至ったと考える。手続きに瑕疵(誤り)はなく批判は的外れ」と答えています。

ところが、公明党の支持母体である「創価学会」の会員たちに異変がおきているとの報道が、最近になり注目されています。8月14日の朝日新聞は、「創価学会に渦巻く『安保法案NO』公明は苦心」との記事を掲載。学会の池田大作名誉会長が創立した創価大と創価女子短大の教員らが安保法案に反対する「有志の会」を設立したことや、各地で法案白紙撤回を求める署名を集める学会員の話、「バイバイ公明党」と書かれた学会の三色旗のプラカードを手に法案反対デモに加わる人たちのことが報じられていました。

共同通信の6月の世論調査によると、公明党支持層で法案に反対とした人は前月より約12ポイント増えて47%と賛否が逆転。7月には公明党支持層の約94%が法案に関して政府が「十分に説明しているとは思わない」と答えています。

公明党の議員らは、幹部らが法案について説明するDVDを持って、支援者らを訪問したり、街頭演説などで支持者の理解を得ようと必死の様相ですが、公明党の山口代表は8月26日、BS日テレ「深層NEWS」に出演し、参院で審議中の安全保障関連法案について、今国会中に成立させる決意を改めて示しました。法案が今国会で成立した場合、今後の地方選挙や来年の参院選への影響など注視していく必要があるでしょう。

(野党編へ続く)

 

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